リクルートホールディングス 2 Weeks Growth Hack in US REPORT

2 WEEKS Growth Hack in US 〜アメリカ横断インターンシップ〜

2014/9/1~14 REPORT

2014年9月、
リクルートホールディングスはエンジニアスキルと
起業家マインドのある学生を対象に、
Boston→NewYork→San Franciscoと2週間にわたってアメリカを横断しながら
『ビジネス』『デザイン』『プログラミング』の力を伸ばす
インターンシップを開催しました。

今回参加した12名は、
BostonのMIT Media Lab訪問を初めとして、投資家や起業家達と触れ合い、
刺激と学びに溢れた2週間を過ごしました。

Boston
9/1~9/3

MIT Media Labにて

※MIT Media Labとは米国マサチューセッツ工科大学建築・計画スクール内に設置された研究所です。
主に表現とコミュニケーションに利用されるデジタル技術の教育・研究を専門としています。
現在リクルートホールディングスと産学連携を結んでいます。
(※2014年11月時点)

ある分野内でイノベーションとなりうる技術が既に、別の分野において開発されていたとします。
そのような技術の存在を知らないがために、いくら新しいアイデアの種が生まれたとしても
その分野内の常識において不可能だと結論づけられてしまうことがあります。
出会うことのない人を繋げて、イノベーションを起こすきっかけをつくりたい・・・
そんな理念の場所で学ぶことは、このインターンのスタートにふさわしい内容でした。

『妄想から作るテクノロジー〜フィクションの世界からヒントを得る〜』

スプツニ子!助教ワークショップ

“テクノロジー“と”フィクション”は切っても切れない関係にあるなか、デザインやストリーテリングを通して、社会的・文化的・倫理的な影響の新しい技術を議論することを誘発させる企画を提案するワークショップを実施しました。ワークショップでは、まず鑑賞した映画中に登場する道具や現象の中で、現在から2050年のテクノロジーで実現できたら面白そうだと思うものを考えてもらいました。 そのアイデアを元に「妄想プロダクト」をデザインして、実現するためのテクノロジーのリサーチまで行い、プレゼンテーションしてもらいました。どのチームも個性的で刷新的なアイデアのプレゼンとなり会場も大盛り上がりでした!

スプツニ子!

【ロンドン大学で数学・情報工学を学んだ後、英国王立芸術学院でデザインを学び、科学と芸術のはざまで、テクノロジーを駆使しポップな独特の才能を開花。2012年には、リクルート メディアテクノロジーラボの顧問に就任。新サービスの企画や、デザイン・クリエイティブ分野でのコンサルティングなど、幅広い各分野を担当。2013年よりMIT Media Lab助教に就任し Design Fictions Group をスタート】

『未来を見据える重要性・理念の大切さ』

石井副所長の講演

プロダクト開発においては、「現在地はどこなのか」「どこへ向かっているのか」ということを、問い続けなければなりません。また、その問いに対する答えというのも、常に変化し続けます。その時に大切なのは、高度の視点から長期の視座を確立することです。長期の視座を通してはじめて、自分のいる現在地とそこから進むべき方向が見えてきます。自分なりの視座を確立してダイナミックに変更・修正し続け、リアルタイムで考え行動していくことが、生きる上でも、プロダクト開発においても、大事であるということが実感できる講演でした。今後のビジョンについて考えることが多く、学生達も自らを振り返る良い機会となりました。

石井副所長

【MIT Media Lab教授。人とデジタル情報、物理環境のシームレスなインターフェースを探求する「Tangible Media Group」を設立・指導するとともに、学内最大のコンソーシアム「Things That Think」の共同ディレクターを務める。'01年には日本人として初めてメディア・ラボの「テニュア」を取得。06年「CHI Academy」を受賞。現在、MIT Media Lab副所長】

『MIT Media Labの学生起業家との交流』

同じ学生でありながら、投資を受けつつ起業家として精力的に活動中の学生にピッチをしてもらいました。「どんな研究をしているのか」「どんなプロダクトをつくっているどんな会社なのか」「研究がビジネスにどう繋がっていくのか?」について実際に投資を受けた学生起業家とディスカッションして行くなかで交流を深めました。

『“Affective Computing”研究室訪問』

人がよりよいコミュニケーションや理解を深めるために 感情情報に対応する手助けをする技術を研究しているラボやCamera Culture(視覚情報を捕える技術を開発するラボ)等を見学しました。

NewYork
9/4・5

『ERA(Entrepreneurs Roundtable Accelerator)訪問』

ここでは参加した12名全員が各自のプロダクト案をプレゼンしました。投資家に対してのアプローチの仕方や、話すべき内容やその順序が鮮明になり、整理されたようです。また、長らく「テクノロジー企業と言えばシリコンバレー」という時代が続いてきましたが、近年、ニューヨーク出身のスタートアップも注目を集めるようになってきています。シリコンバレーでは、エンジニアがスタートアップの中心であるのに対して、ニューヨークでは、MBAをもち、投資銀行、弁護士事務所、広告代理店、コンサルティング会社等で経験を積んだ「伝統的エリート」たちがスタートアップの世界で活躍していたりもします。“都市型スタートアップ“という意味では東京マーケットとも似ている部分が多く、参考にできる部分が数多くありました。

ERA

NYのアクセラレーター、Entrepreneurs Roundtable Accelerator(ERA)はスタートアップ・アクセラレーターと呼ばれるタイプのベンチャー企業育成・投資機関。約3カ月間のプログラムを通してアーリーステージのベンチャー企業を育成しています。

San Francisco
9/7~9/14

『500Startups訪問』

500Startupsのインキュベーション・プログラムに参加していた企業であるAppSociallyのCEO高橋 雄介氏を講師にむかえ、スタート。グロースハックの概念を学びました。その後、500StartupsのパートナーMarvin Liao氏。シリコンバレーのビジネスの現状について講演を頂き、翌朝には特別に500Startupsを訪問させてもらいました。サービスを開発する側の視点だけでなく、投資家やVC側の視点も知れてとても参考になったとの声がありました。

『Lean UX』

講師はJanice Fraser氏をお招きし、プロダクト改善の無駄を省く”Lean”のプロセスを概念で終わらせず、実践で使えるようにするためのワークショップを実施しました。

ワークの中では、顧客のイメージを明確に抱くためにイラストを使うことが、いかに重要かということを実感することが出来ました。参加者たちは実際に手を動かしながら、イラストの力でアイデアを共有するプロセスを体験しました。意見の衝突で苦痛になりがちなディスカッションを驚くほど楽しいセッションにするテクニックは、非常に参考になったようです。

Janice Fraser氏

UXデザイナー、起業家。UXを重視したwebサービスのデザインを手がけるAdaptive Path社の共同創業者、初代CEO。ホワイトハウスのコンサルの経験も。

『消費者行動心理学』

講師はスタンフォード大学のd.schoolのNir氏

いかに自分たちのプロダクトをユーザーの日常に溶け込ませるのかという視点を学ぶワークショップでした。「人間の普段のしぐさや振る舞いからヒントをもらい検証していくというのは非常に重要だと感じた」等の声が多かったです。

Nir氏

心理学・テクノロジー・経営学を中心に、執筆・教授活動を行っているコンサルタント。2つのテクノロジー系企業を設立し、スタンフォード経営大学院とd.schoolで教鞭をとっており、カリフォルニアのベイエリアにある複数のスタートアップ企業において、ベンチャーキャピタリスト/インキュベーター顧問としても知られている。

『デザイン思考』

IDEO ワークショップ

このワークショップでは、インタビューを通じてユーザーのニーズを探り、グルーピングをすることで必要なサービスを考えていきました。考える事象のアナロジーを観察することでインスピレーションを得るという手法は、とても合理的で精度の高い手段であり、学生からも「今後、自分の思考プロセスの中に組み込むことで、1段階、思考のレベルを上げることができそう」と喜びの声があがるほどでした。

IDEO

【IDEOは、「世界で最もイノベーティブな企業」(米Business Week誌2005年~2007年、米Fast Company誌2009年)にデザイン・コンサルティング企業として唯一選ばれた企業。91年に創業し、人や生活に根ざした発想で、ビジネス・教育・ヘルスケア・社会テーマなどの幅広い領域でデザインのコンサルティング業務を展開。アップル社の初代マウスのデザインで脚光を浴び、現在ではサムスン等の世界的企業の繁栄を支える企業としても知られている。
*現在はリクルートメディアテクノロジーラボと協働プロジェクトに取組中】

『成長の仕組みを組み込んだ新規ビジネスモデルを考えて実装するグローサソン』

インターンの集大成として、Boston NY SanFranciscoを通してインプットしてきたことをアウトプットするグローサソンを実施しました。2週間で学んだことをグローサソンの中で実際に使い自分たちのアイデアを形にしていきました。ぶつかり合いながらも、互いを知り、認めることから生まれたチームの結束のおかげで、自身の成長だけでなく、高い達成感へと繋がりました。

AppSocially Inc. CEO 高橋雄介氏

アメリカのスタートアップ文化に起源を発し、旧来のマス・マーケティングに一石を投じたグロースハックを日本に広めた第一人者。慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科にてPhD(博士号)を取得後、人に直接関わる仕事がしたいと起業を決意し、AppSocially Inc.を設立。500Startupsのインキュベーション・プログラムに参加した数少ない日本のスタートアップの1つ。モバイルアプリ開発者向けに、FacebookやTwitter等を用いたバイラルでのユーザ獲得機能の提供、口コミ等を利用したユーザ獲得の方法と最適化のためのプラットフォームを提供。

Digest Movie

参加者の声

  • この機会を通じて自分の幅も広がったし、もっともっとやるべきことが増えたなと感じるのでこれをスタート地点として捉え、邁進していくつもりです。

  • リクルート社員さんやワークショップでの講師との出会いが僕の人との接し方についての価値観を再構築してくれたなと感じます。ワークショップで出会った人々は本当に対等に接してくれたので、情熱を持ってディスカッションを繰り広げることができました。

  • 「とりあえず、コードを書こう。全てはそれからだ。」と思っていた僕にとって、リーンの考え方などは驚きでした。さまざまな手法を学んだので、それを実践していきたいと思います。

  • ただ作るだけのエンジニアから、顧客の声に合った、使ってもらえる製品を開発するエンジニアになりたいと思いました。最初は、自分の考えがこんなに変わると思っておらず、正直自分でも驚きです。こんなに力の付くインターンプログラムは今までに存在していないと断言できます!

  • 一番大きかったのは、このインターンシップに参加した他の11人のメンバーとの出会いでした。異国の地で、2週間寝食ともにしたからこそ、ここまで仲良くなれたと思います。ワークショップなんかでも、負けたくないと思えたからこそ、初めて闘争心のようなものが芽生え、何かに熱中するということの楽しさに気づくことができました。今後の人生で、時にはお互いを刺激し合い、また、時にはお互いを助け合える最高の仲間が出来ました。

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企画担当者より

今、活躍の舞台は世界です。
日本の若者たちには、高い「志」を持って日本から飛び立ち、
世界の人々と出会い、それぞれの「夢」に挑戦してほしい。
そんな想いで企画を進めてまいりました。

今回参加した学生達は、
2週間という短い期間ではありながら、
目を見張る成長を遂げてくれたと感じています。
今までの自らの視野の中で生きるということから脱却し、
積極的に行動することで学びを得て、
その過程で大きく変化をしたのだと思います。
今後も広い世界の中で自己研鑽を積んでもらい、
日本と世界で活躍できるような人材として是非活躍してほしいと思います。

最後になりますが、
MIT Media Lab・ERA・IDEO・500 Startups・Appsociallyの皆様を始め、
このワークショップの実現には本当に多くの方のご協力を得て実現まで至り、
そして最高の場を創り上げることができました。
この企画に関わって下さった全ての皆様に
学生達に新しいチャレンジの機会を与えて下さったこと、
心から感謝致します。